東京都 変異ウイルスの調査強化へ 約10%の検体に遺伝子解析

東京都は、感染力が高いとされる変異した新型コロナウイルスの広がりを調べるため、先月から、それまでの倍となる陽性者全体のおよそ10%の検体に遺伝子解析を行っていて、今後、さらに民間の協力を得て体制を強化する方針です。

都内では、これまでに14人で変異ウイルスが確認されていますが、このうち2人は東京都の遺伝子解析で見つかりました。

都内の遺伝子解析は、去年12月から都の「健康安全研究センター」に保健所から持ち込まれた検体のうち、新型コロナウイルスの陽性と判定された検体を対象に行われています。

さらに、先月8日からは、民間の検査機関1か所でも解析を始め、これによって都内の陽性者全体のおよそ10%の解析を行っています。それまでは陽性者全体のおよそ5%だったため、倍に増えました。

都は、全体像を把握するため、今後、さらに民間の検査機関に協力を得て体制を強化する方針です。

都の「専門家ボード」の座長で東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は、「解析ができる体制を広げて全体像が類推できるように充実させていきたい」と話していました。