ミャンマー 抗議デモで50人超死亡 犠牲者さらに増えるおそれ

ミャンマーでは、クーデターに抗議するデモを治安部隊が武力で抑え込む姿勢を強めており、国連の発表で3日は38人が死亡し、死者はこれまでに50人を超えています。抗議デモは4日も続いており、犠牲者がさらに増えるおそれが強まっています。

ミャンマーでは3日、最大都市のヤンゴンや第2の都市マンダレーなどで治安部隊が発砲を繰り返し、国連でミャンマー問題を担当するバーグナー特使は会見で、1日で38人が死亡し、これまでの死者が50人を超えたとして深刻な懸念を示しました。

4日は各地で犠牲者を悼む集会が開かれました。

クーデターに抗議するデモも各地で続いていて、参加者たちは手作りの盾などを手に「独裁を倒せ」「主権を国民に戻せ」などと叫んでいます。

地元メディアによりますと、ヤンゴンなどでは治安部隊が4日も発砲を繰り返すなど武力で抑え込む姿勢を強めており、犠牲者がさらに増えるおそれが強まっています。

事態が深刻化する中、国連の安全保障理事会は5日に対応を協議する会合を開くことを決めていて、暴力に歯止めをかけるため、どのような対応を打ち出せるのか、焦点になっています。

デモ撮影していた男性「警告なく撃ち始めた」

ミャンマーの地元メディアによりますと、3日、第2の都市マンダレーでは、治安部隊の発砲で少なくとも2人が死亡し、このうち1人は19歳の女性でした。

女性が撃たれた場所でデモの様子を撮影していた男性はNHKの取材に対し「治安部隊が発砲を始めたとき、私は近くの建物に逃げた。建物の上には狙撃手もいた。若い人が亡くなって悲しい」と話しました。

一方、地元メディアは、3日は最大都市ヤンゴンでも治安部隊の発砲で少なくとも7人が死亡したと伝えています。

死者が出た場所で取材をしていた地元メディアの23歳の記者によりますと、3日午前10時ごろ、デモの現場に軍が現れ、警察とともに催涙ガスを使ったり、デモ隊を殴ったりしながら拘束していったということです。

そして、その場所に別のデモ隊が現れると、突然、発砲が始まったといいます。

記者は「治安部隊は警告もなくデモ隊を撃ち始めた。一部の兵士は自動小銃を使用していた。発砲が始まったときに正面にいた4人が亡くなった。たくさんの人が傷つき、とても恐ろしく、悲しかった」と述べました。

若者グループのリーダー「より賢く戦略的に行動」

ミャンマーの事態が深刻化していることについて、最大都市ヤンゴンでデモを呼びかけている若者グループのリーダーの女性がオンラインでNHKのインタビューに応じました。

ティンザー・シュンレー・イさんは3日、1日で大勢の死傷者が出たことについて「本当にひどい1日でした。私たちはテロリストとも呼べる軍による残虐行為を目の当たりにして、とても悲しい思いでいます」と訴えました。

また、治安部隊が武力で抑え込む姿勢を強めたことの背景として人々を沈黙させる目的があったと指摘し、今後の方針として「これまで抗議活動を行ってきた場所を避けるなど、より賢く戦略的に行動しようと思います。迅速に人々を動員して1か所に集まり、解散して別の場所で再び抗議活動を行うなど多くの方法をとれると思います」と述べました。

また、市民がそろって仕事を放棄し、軍の統治を機能停止に追い込むことをねらっているCDM=市民不服従運動について「CDMはいま、兵士や警察も含めたより多くの公務員に広がっています。CDMは強化され、非暴力の運動であり続けるでしょう」と述べました。

そして「これは何十年にもわたって市民を虐げてきた軍に対抗する最後の闘いです。単なるクーデターへの抗議ではなく革命のようなものなのです」と述べ、抗議活動を続けていく意志を強調しました。