コロナで休校 1年近く学校に通えず 世界で1億6800万人以上

ユニセフ=国連児童基金は新型コロナウイルスの影響で、世界では1億6800万人以上の子どもが1年近く学校に通えない状態になっているとしたうえで、各国政府に対し、子どもたちの通学の機会をできるだけ確保するよう求めています。

ユニセフは世界200か国以上を対象に、去年3月から先月までの、小中学校を含めた学校の休校状況を調査し、このほど報告書としてまとめました。

それによりますと、パナマやエルサルバドルなど中南米を中心とする14か国で、大部分の学校が1年近く休校となっていて、学校に通えない子どもの数は1億6800万人以上にのぼるとしています。

さらにユニセフは、こうした国々の多くではインターネット環境の整備が進んでおらず、子どもたちは家庭での遠隔学習の機会も失っているとしています。

また休校によって、子どもたちが栄養バランスのよい給食をとる機会や、家庭内暴力からの逃げ場も失っていると指摘したうえで、「学校を開校し続ける、あるいは学校の再開を優先する努力を惜しむべきではない」として、各国政府に対し、子どもたちの通学の機会をできるだけ確保するよう求めています。