EU 移動制限緩和に向けワクチン接種証明書 法案を月内提出へ

EU=ヨーロッパ連合のフォンデアライエン委員長は、新型コロナウイルス対策として行っている域内の移動制限の緩和に向けてワクチンを接種した人にEU共通の証明書を発行するための法案を今月中に提出すると発表しました。

EU域内では感染拡大の防止策として各国が不要不急の国境を越えた移動を原則禁止するなどしています。

EUのフォンデアライエン委員長は、1日、ツイッターで、ワクチンを接種した人にEU共通のデジタルの証明書を発行するための法案を今月中に提出すると発表しました。

証明書について「EU域内外の安全な移動を段階的に可能にするためのものだ」として移動制限などで域内の経済が落ち込む中、意義を強調しました。

EU共通の証明書をめぐってはすでに、観光が盛んなギリシャなどが導入を求め、先月の首脳会議などで議論してきました。

EUは夏の観光シーズンまでの導入を念頭に置いていますが、証明書に盛り込む情報の共有やセキュリティの確保など技術面の整備だけでも3か月かかるとしているほか、フランスなど一部の加盟国からは「接種が十分に進んでいない中で時期尚早だ」などの声も上がっています。