米 18歳から24歳の6割以上「不安またはうつの症状」

新型コロナウイルスの感染者が世界で最も多いアメリカで、心の健康への影響について調べたところ、18歳から24歳の6割以上が「不安またはうつの症状がある」と答え、高齢者に比べ、若い世代で割合が顕著に高くなっていることがわかりました。

アメリカ医師会が運営する学術雑誌サイトで発表された論文によりますと、去年8月から9月にかけて全米の18歳以上の男女1万1953人にインターネットでのアンケート調査を行ったところ、有効回答5186人の33%が「不安またはうつの症状がある」と答えました。

調査方法が異なるため、単純に比較することはできませんが、アメリカCDC=疾病対策センターによりますと、感染拡大前のおととし1月から6月に、症状があると答えた人は11%で、これから大きく増えていることがわかります。

年齢別でみると、65歳以上の高齢者では、症状があると答えた人は8.9%だったのに対し、18歳から24歳では63.4%と、高齢者に比べて、若い世代のほうが顕著に高い割合となりました。

また、「死にたいと思ったことがある」と答えた若者は19.9%と2割近くに上りました。

調査した研究チームは、若者のほうが感染拡大による生活の変化が大きく、大学がオンライン授業に切り替わるなど交流の機会が失われていることも理由の1つとして考えられるとしています。

調査にあたったブリガム・アンド・ウイメンズ病院のマーク・ツェイスラーさんは、「心の不調を訴える人が増えているのは、警鐘だ。支援は増えてはいるがまだ十分とは言えず、今こそ支援に投資すべきだ」と話しています。