英政府 2種類のワクチン 80歳以上の入院防ぐ効果 80%超と発表

イギリス政府は、ファイザーとドイツの企業ビオンテックが開発したワクチンなど2種類のワクチンについて、1回の接種で80歳以上の高齢者の入院を防ぐ効果は80%を超えるとする分析結果を公表しました。

イギリスでは、去年12月以降、ファイザーとビオンテックが開発したワクチンとアストラゼネカとオックスフォード大学が開発したワクチンを高齢者や医療従事者が優先的に接種を受けています。

ロンドンにあるイングランドの保健当局は、先月21日までに入院したケースや亡くなった人などの増減を分析し、1日、結果を公表しました。

それによりますと、1回目の接種から3、4週間後の時点で、80歳以上の高齢者の入院を防ぐ効果はどちらのワクチンも80%を超えたということです。

さらにファイザーなどが開発したワクチンは、この年代で新型コロナウイルスによる死亡を83%減らしたとみられる結果も出たとしています。

一方、アストラゼネカなどが開発したワクチンは、接種が始まった時期がファイザーのものよりも遅かったため、データが十分そろわなかったということです。

また70歳以上で新型コロナウイルスの症状を抑える効果は、1回目の接種の4週間後でファイザーなどのワクチンでは57%から61%、アストラゼネカなどのワクチンでは60%から73%だったとしています。

保健当局の担当者は会見で、ワクチンの効果を高め、持続させるためにも2回の接種は必要だと強調しました。

保健当局は、2種類のワクチンは高齢者に対して高い効果があるとする一方、これらのワクチンがどの程度感染の拡大を抑えるのかはわかっていないとして、引き続き感染対策を徹底するよう呼びかけています。