教室ごとの混雑具合を一目で確認 東大がスマホアプリを開発

東京大学は、学内での新型コロナウイルスの感染対策として、教室ごとに混雑の具合をスマートフォンで一目で確認できるアプリを工学系の教員と学生が開発し、対策を徹底して新年度から対面での授業を増やすことを検討しています。

このアプリは「MOCHA」という名称で、東京大学工学系研究科の川原圭博教授などの教員が学生の有志とともに開発しました。

スマートフォンにアプリをダウンロードすると、設置した機器と連動して定員に対してどの程度、混雑しているか教室や図書館など部屋ごとに3段階に色分けして一目で把握することができます。また、利用者が新型コロナウイルスに感染したことがわかった場合、本人が同意すれば個人を特定しない形で接触した可能性がある人に通知することもできます。

このアプリは主に東京大学の駒場キャンパスにある教養学部と本郷キャンパスにある工学部の建物で使うことができ、教職員と学生のおよそ2000人が利用しているということです。大学の教員などが自主的に感染対策のアプリを開発して運用するのは珍しいということです。

東京大学はこのアプリを活用するなど感染対策を徹底して、新年度はオンラインでの授業に加えて可能なかぎり対面でも行うことを検討するとしています。

川原教授は「プライバシーにも配慮した仕組みにしていて、効果的に使ってもらいたい」と話していました。