新型コロナ フィリピン マニラなどの厳しい外出制限1年以上に

フィリピンのドゥテルテ大統領は、新型コロナウイルスの感染対策として各地で行っている厳しい外出制限を3月も緩和しない考えを明らかにしました。経済界からは緩和を求める声が上がっていましたが感染の抑え込みを優先した形で、日系企業も多く進出している首都マニラでは厳しい外出制限が1年以上続く見通しになりました。

フィリピンの大統領府は27日、首都マニラや南部ミンダナオ島の一部などに出している外出制限について、ドゥテルテ大統領が来月も緩和しないことを決めたと発表しました。

この結果、経済の中心地で日系企業も多く進出している首都マニラでは、去年3月15日から始まった企業活動の制限を含む厳しい外出制限が1年以上にわたって続く見通しになりました。

フィリピンでは去年1年間のGDP=国内総生産の伸び率がマイナス9.5%と、統計を取り始めた1946年以降最悪となるなど経済への影響が深刻で、経済界からは緩和を求める声が強まっています。

一方で、国内の1日当たりの新たな感染者数は2000人前後と改善の兆しが見えておらず、今回の決定は経済活動の再開よりも感染の抑え込みを優先した形です。