米FDA委 J&Jの新型コロナワクチン 緊急使用の許可推奨

アメリカのFDA=食品医薬品局は26日、製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンの新型コロナウイルスワクチンの効果と安全性を検証する外部の専門家の委員会を開き、委員会は「接種による利益はリスクを上回る」とする結論をまとめました。
FDAが緊急使用の許可を決定すれば、アメリカで3種類目になります。

FDAは26日、ジョンソン・エンド・ジョンソンが開発した1回の接種で済む新型コロナウイルスワクチンについて、外部の専門家から意見を聴く委員会を開催しました。

委員会では、効果や安全性に関するデータを詳しく検討したあと委員が投票し「科学的な根拠に基づき、18歳以上の人にこのワクチンを接種することで得られる利益はリスクを上回る」とする結論を賛成多数でまとめました。

これを受けてFDAは、今後、速やかに緊急使用の許可を決定するものとみられます。

緊急使用の許可が出れば、アメリカではファイザーとモデルナのワクチンに続いて3種類目になります。

ファイザーとモデルナのワクチンは2回の接種が必要なのに対し、このワクチンは1回で済むほか、2度から8度という冷蔵庫の温度で、少なくとも3か月保管できることから、接種のペースが加速することが期待されています。

ジョンソン・エンド・ジョンソンは、緊急使用の許可が決定されしだい、アメリカ政府との契約にもとづき、ことし6月末までに1億回分を供給するとしています。