“四半世紀ぶり” 東京都が前年同月比で「人口減少」

東京都の今月1日現在の人口がおよそ四半世紀ぶりに前の年の同じ月を下回りました。専門家は「新型コロナウイルスの影響でリモートワークが進み、仕事と住居の場が切り離されつつあることなどが人口減少につながっている。歴史的な転換点だ」と指摘しています。

東京都によりますと、今月1日現在の人口は推計で1395万2915人で、去年の同じ月より600人余り減少しました。

前の年の同じ月を下回るのは1996年6月以来24年8か月ぶり、およそ四半世紀ぶりです。

先月と比べると7300人余り減っていて、去年8月以降7か月連続の減少です。

また、ほかの道府県に転出した人は都内に転入した人より2800人余り多く「転出超過」が続いています。「転出超過」も7か月連続です。

東京の人口は1963年に1000万人を超え、その後横ばいの時期もありましたが1997年以降は増加が続き、2010年には1300万人、去年5月には1400万人に達していました。

人口問題に詳しいみずほ総合研究所の岡田豊主任研究員は「新型コロナの影響でリモートワークが進み、仕事と住居の場が切り離されつつあることなどが人口減少につながっている。歴史的な転換点だ」と話しています。

そのうえで「東京にとっては今後のまちづくりが非常に重要で、人口や税収を一定程度維持していく戦略をたてる必要がある」と話しています。