接待問題 山田内閣広報官 衆院予算委で陳謝「働きかけはない」

国会では、衆議院予算委員会で、衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男などから接待を受けていた、山田真貴子内閣広報官が出席して質疑が行われ、山田氏は、公務員の信用を損なったとして陳謝したうえで、会社の事業についての働きかけはなかったという認識を示しました。

総務省の幹部らが衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男などから接待を受けていた問題で、衆議院予算委員会では、総務審議官当時に、1人当たり7万円を超える接待を受けていた、山田真貴子内閣広報官が出席して質疑が行われました。

立憲民主党の黒岩宇洋氏は「1食で7万4000円を超える接待を受け、国民も驚いた。国民と同じ目線で語る広報官として、ふさわしいと胸を張って言えるのか」とただしました。

これに対し山田氏は「国家公務員倫理法違反にあたる行為により、公務員の信用を損なうことになったことを、深く反省している。大変申し訳なかった」と陳謝したうえで「心の緩みがあったし、利害関係者かどうか、チェックが十分でなかった」と述べました。

そして「職務を続けていく中で、皆様の考えをよく踏まえながら、自分の身を省みて、みずからを改善していきたい」と述べ、辞職を否定しました。

また「この件で菅総理大臣と直接、話をしたことはない」と述べました。

会食の内容をめぐり、山田氏は「牛肉のステーキ、海鮮料理だったと記憶している」としたうえで「菅総理大臣の長男がその場にいると事前に認識していたかというと、そうではなかったと思う。長男がいらしたことが、私にとって大きな事実だったかというと、必ずしも、そうではないと思う」と述べました。

そのうえで「放送業界全体の実情に関する話はあったかもしれないが、全体としては一般的な懇談で、働きかけはなかったと認識している」と述べました。

そして、山田氏は「衛星放送関連会社との会食は、この1回が確認されているのみだ。他の事業者との会食は、必要に応じ、ルールにのっとって行うことはあった」と述べました。

一方、武田総務大臣は、野党側が行政への信頼回復のため辞任を求めたのに対し「組織を預かる者の責任として、二度とこのようなものが起こらないよう、率先して国民の信頼回復に努めていくことが、私に課せられた責任だと考えている」と述べました。

官房長官 給与自主返納額は70万円余り

この問題で、加藤官房長官は、山田内閣広報官から給与月額の10分の6を自主返納する申し出があったことを24日、明らかにしています。

加藤官房長官は25日午前の記者会見で「内閣広報官の給与月額は、特別職の職員の給与に関する法律に基づき、117万5000円となっている。この10分の6を自主返納するとのことで、70万5000円を自主返納すると認識している」と述べました。

また、加藤官房長官は午後の記者会見で「きのう『真摯(しんし)な反省のうえに立って、内閣広報官という重責を担っていることを改めて自覚し、国民全体の奉仕者として高い倫理観をもって公正に職務を遂行するよう、一層精励してもらいたい』と伝えた」と述べました。

そのうえで「政府の広報を担当する立場からネットを活用した分かりやすい広報に努めていただいている。新型コロナウイルスの対応について政府の発信が分かりにくいという話があり、まだまだ改善が必要だと思うが、そういった面でも尽力いただいている。また、菅総理大臣の記者会見では進行を担っている」と述べました。

立民 安住国対委員長「肝心なこと言わない 辞任が筋」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「結局、肝心なことは言わない。内閣広報官は政府を代表し、最も説明責任を負った人なので、そういう人が、どこでどんなものを食べて、どんな会話をしたのか、具体的に国会で話せないというのは問題がある。辞任してもらうのが筋だ」と述べました。

共産 志位委員長「説明責任は今の職責と両立しない」

共産党の志位委員長は、記者会見で「内閣広報官は大変重い職責で、内閣総理大臣の記者会見の運営を担っている。総務省の問題は大問題だから、当然、記者会見で質問が出ると思うが、山田氏はそういうときに『もう時間ですから』と打ち切るのだろうか。求められている説明責任は今の職責と両立しないので辞めさせるべきだ。擁護している菅総理大臣の責任も非常に重い」と述べました。

国民 玉木代表「不信任決議案も選択肢」

国民民主党の玉木代表は、記者会見で「国民の目は相当厳しいことを内閣はもっと自覚すべきだ。一連の接待問題では、武田総務大臣と菅総理大臣の政治責任も当然あり、何らかの示しをつけてもらいたい。さらに今回の根本問題として、行政がゆがめられたのではないかという疑念があり、国民が納得できる徹底調査を行うべきだ」と述べました。

また、武田総務大臣や菅内閣に対する不信任決議案の取り扱いを問われたのに対し「納得できる調査結果を得ることが第一だが、不十分であれば監督責任が問われる。不信任決議案なども当然、選択肢としてある」と述べました。