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コロナワクチン 公平分配目指す「COVAXファシリティ」で初供給

新型コロナウイルスのワクチン接種が先進国を中心に進められ、途上国との格差が問題となる中、公平な分配を目指す国際的な枠組み「COVAXファシリティ」による初の供給となる60万回分のワクチンが西アフリカのガーナに到着しました。
新型コロナウイルスのワクチンをめぐっては先進国などを中心に接種が進められる一方、接種のめどがたたない途上国も少なくなく、「ワクチン格差」が問題になっています。

ワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組み「COVAXファシリティ」では、各国からの拠出金をもとにワクチンの確保を進めてきましたが、24日、この枠組みによる初の供給となるワクチン60万回分がガーナの首都アクラの国際空港に到着しました。

ワクチンは、イギリスの製薬大手アストラゼネカなどが開発し、インドで製造されたもので、「COVAX」でワクチン供給を担うユニセフ=国連児童基金は、「危機から抜け出す唯一の方法は、すべての人がワクチンを利用できるようにすることだ」とする声明を発表しました。

「COVAX」では、ことし中に20億回分近いワクチンを確保して、途上国などに供給する計画ですが「COVAX」だけでは必要量を満たす見通しは立っておらず、国連は各国に資金の拠出を含めた支援の強化を呼びかけています。

WHOテドロス事務局長「とても大きな第一歩」

「COVAXファシリティ」によるワクチンの供給が始まったことを受けて、枠組みを主導するWHO=世界保健機関のテドロス事務局長は24日、声明を発表し「ワクチンの公平な分配という私たちが共有するビジョンの実現に向けて、きょうはとても大きな第一歩だ」としています。

そのうえで「しかしこれは、始まりにすぎない」として、4月上旬までにすべての国で医療従事者と高齢者の接種を始めるという目標に向けて、各国や製薬会社などのより一層の連携が必要だという考えを強調しました。

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