マルタ 女性ジャーナリスト殺害で実行犯の1人に禁錮15年の判決

地中海の島国マルタで4年前、ジャーナリストの女性が殺害された事件をめぐり、現地の裁判所は実行犯の1人に禁錮15年の判決を言い渡しました。

マルタのジャーナリスト、ダフネ・カルアナガリチアさんは(当時53歳)、政治家の汚職疑惑などの調査報道を30年にわたって続けてきましたが、2017年、車に仕掛けられた爆弾で殺害されました。

事件をめぐっては、実行犯として3人の男が殺人の罪で起訴されたほか、マルタ政府と強いつながりを持つとされる実業家の男も共謀した罪で起訴され、現地メディアによりますと裁判所は23日、実行犯の1人、ビンス・ムスカット被告に禁錮15年の判決を言い渡しました。

ムスカット被告は当初、事件への関与を否定していましたが、現地メディアは被告が司法取引に応じる形で、カルアナガリチアさんの車に爆弾を仕掛けたことなどを認めたと伝えています。

この事件をめぐり、判決が言い渡されるのは初めてです。

長年、言論や報道の自由を重んじるとされてきた、ヨーロッパで起きたこの事件は世界に衝撃を与え、欧米のメディアが協力して事件の真相に迫ろうとプロジェクトを立ち上げ、関係者への取材を積み重ねた末、警察の捜査は政権の中枢に及び、当時のジョゼフ・ムスカット首相は去年、辞任に追い込まれました。

一方、誰がどのような目的で殺害を指示したのかなど、事件の全容解明にはいまだ至っていません。