東日本大震災から10年を前に文化人らが支援の在り方で意見交換

東日本大震災から10年を前に、音楽や映像などを活用して被災地の支援を続けてきた文化人らが支援の在り方について意見を交わす催しが開かれました。

この催しは、文化的な側面から被災地の支援活動を行っている東京都の文化財団「アーツカウンシル東京」がオンラインで開き、福島の被災者との交流を続けている作家のいとうせいこうさんらが参加しました。

この中で、原発事故の避難者が暮らす福島県いわき市の災害公営住宅で住民の孤立を防ごうと、住民たちがなじみの音楽とともにかつて住んでいた地域の記憶を語り、その音声を映像とともに収録する活動が紹介されました。
活動のディレクターを務めるアサダワタルさんは「歌とリンクして思い出す記憶もあり、住民たちにとって大切な表現となっている。歌声とセットで語りを記録することで人柄や人生がより伝わる」と活動の意義を述べました。
これに対して、いとうさんは「その人のペースで語ってもらうことで癒やしにもなると思う。被災者としてひとくくりにするのではなく一人一人の思いに寄り添うことが重要だ」と指摘しました。

そのうえで「直接会うことができない状況が続く中で、想像力を生かしたつながりがますます大事になっている」と話し、被災地との交流を今後も続けていく考えを示しました。