国内でも同型機エンジンがトラブル 去年12月 米旅客機部品落下

アメリカで飛行中の旅客機からエンジンの部品が落下したトラブルで、エンジン内部の「ファンブレード」と呼ばれる羽根の破損が確認されたことが明らかになりました。同じ型のエンジンでファンブレードが破損したトラブルは去年12月に国内でも発生していて、国土交通省は、情報収集を進めています。

同じ型のエンジンのトラブルは、那覇空港に緊急着陸した日本航空の旅客機で起きていて、「ファンブレード」と呼ばれるエンジン内部の羽根が折れ、エンジンカバーが大きくはがれたほか、水平尾翼におよそ28センチの穴があくなど機体が損傷しました。

当時、国土交通省は同型のエンジンを搭載した旅客機を保有する日本航空と全日空に緊急点検を指示し、異常がないことを確認しました。

その後検査の頻度を大幅に増やして、6500回の飛行ごとに行うエンジンの定期検査のほかに、500回飛行するたびに「ファンブレード」の目視での詳細な検査、1500回に1回には、目視ではわからない微細な損傷を調べる非破壊検査を追加で行うよう指示していました。

国土交通省は今回のアメリカのトラブルを受けて、きのう同じ型のエンジンを搭載した旅客機の運航を停止するよう、保有する全日空と日本航空に指示していて、引き続きアメリカ連邦航空局などから情報収集をして必要な措置を検討するとしています。

同型機の元機長「破損した点 よく似ている」

同型機に乗務していた日本航空の元機長で、航空評論家の小川良さんは、去年12月に那覇空港に緊急着陸した日本航空の旅客機のトラブルとの関連を指摘しました。

この中で「ファンブレードが破損してエンジンのカバーの部分が飛んでいるという点がよく似ていて、今回も大きな原因は同じブレード破損だという考え方が一般的だと思う。ただ、今回はカバーの入り口部分も飛んでいて、ほかのことが複合的に、あるいは同時に何かが起こった可能性が100%なかったとは言えない」と指摘しました。

また、破損したファンブレードについて「大きなブレードを少しでも軽くしたいという構造的な理由から、中が中空構造になっているもので、破損が経年劣化から起こっているものであるか、もともとのデザインや素材であるのか、今後の調査を待たないとならない」としました。

そのうえで、「似た事例が続いたエンジンを使った旅客機の運航を止めて検査するという姿勢は評価できる。原因が固有のエンジンによるものや検査ですぐ分かるものであれば検査を適切に行うことで再開できるかもしれない。しかし、原因がもっと根本的なところにあったとするならば、しばらくは運航は再開できないだろう。原因によって運航再開の時期は違ってくると思う」と話していました。