東京 新型コロナ 178人感染確認 200人下回るのは去年11月以来

東京都は、22日、都内で新たに178人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

1日の感染の確認が200人を下回るのは、去年11月24日以来ですが、都の担当者は「若い人の感染が若干、増えている。若い人が活発に活動すると広がる可能性が高く、感染が広がらないようもうひとふんばりしてほしい」と話しています。

東京都は、22日、都内で新たに10歳未満から100歳以上までの男女合わせて178人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

1日の感染の確認が200人を下回るのは、188人だった去年11月24日以来です。

また、500人を下回るのは16日連続です。

都の担当者は「感染者数が比較的少ない月曜日ということも関係している。最近は施設内での感染が減って高齢者が減少している一方で、20代と30代の感染確認は21日までの1週間がその前の週よりも若干増えている。若い人が活発に活動すると感染が広がる可能性が高いので非常に懸念している。感染が広がらないようにもうひとふんばりしてほしい」と話しています。

年代別では、
▼10歳未満が4人、
▼10代が8人、
▼20代が35人、
▼30代が34人、
▼40代が28人、
▼50代が24人、
▼60代が10人、
▼70代が12人、
▼80代が17人、
▼90代が4人、
▼100歳以上が2人です。

22日の178人のうち、およそ46%の82人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、残りのおよそ53%の95人はこれまでのところ感染経路がわかっていないということです。

また、シンガポールへの渡航歴がある人が1人いるということです。

濃厚接触者の内訳は、「家庭内」が最も多く33人、次いで、「施設内」が27人、「職場内」が9人、「会食」が4人などとなっています。

このうち「施設内」では、4つの医療機関で患者と職員合わせて20人、3つの高齢者施設で利用者と職員合わせて7人の感染が確認されました。

これで都内で感染が確認されたのは合わせて10万9912人になりました。

また、22日時点で入院している人は21日より44人減って1991人でした。

「現在確保している病床に占める割合」は39.8%です。

入院している人が2000人を下回るのは、およそ2か月前の去年12月17日以来です。

このうち、都の基準で集計した22日時点の重症の患者は21日より6人減って76人で、重症患者用の病床の23.0%を使用しています。

これまでに感染が確認された人のうち、自宅で療養している人は21日より24人減って909人でした。

都が確保したホテルなどで療養している人は21日より11人減って453人で、医療機関に入院するか、ホテルや自宅で療養するか調整中の人は21日より248人減って472人でした。

また、都は、感染が確認された70代から90代の男女9人が死亡したことを明らかにしました。

9人のうち6人はグループホームや医療機関などの施設内で感染したということです。

このうち90代の女性は家族の意向もあって入所していたグループホームで療養を続けて亡くなったということで、都内で自宅や施設で療養中に死亡した「自宅療養中」の死者は合わせて37人になりました。

また、9人のうち3人はこれまでのところ感染経路が分かっていないということです。

これで都内で死亡した人は合わせて1274人になりました。

「7割以下」の目安を5日連続で上回る

東京都は新型コロナウイルスの7日間平均の感染確認を、前の週の7割以下に抑えることを目安にして、感染拡大防止を呼びかけています。

この数値は20日土曜日が91.6%で、呼びかけを始めた今月2日以降、最も高くなりました。

21日日曜日は89.9%、22日は86.9%で「7割以下」の目安を5日連続で上回っています。

小池知事「『感染がリバウンドの可能性ある』と警告出ている」

東京都の小池知事は都庁で記者団に対し「7日間平均も下げ止まっているというか、高止まりの中で移行している。専門家からは『感染がリバウンドする可能性がある』などと警告が出ている」と述べ、危機感を示しました。

そのうえで感染リスクをおさえたり人出を減らしたりするため、営業時間の短縮要請に応じていない飲食店などに対し新たに文書を通じて要請するほか、都立公園やその周辺で人の流れを一部止める取り組みを行う考えを示しました。

小池知事は「あすも祝日で天気もいいそうだが、人の流れが全然、減っていない。中途半端な状況が続くと結局みんなが疲れてしまうし経済も疲弊する」と述べ、外出自粛を徹底して自宅で過ごすよう呼びかけました。

また、小池知事は緊急事態宣言について「解除をどうするとか、ほかの地域の話がずいぶん出回っているが、1都3県の緩みにつながってしまう。残念ながら東京都など1都3県は、厳しい状況が続いていることに変わりはない」と述べ、今すぐの解除には否定的な考えを示しました。

加藤官房長官「緊急事態宣言解除は感染などを踏まえ対応」

加藤官房長官は午後の記者会見で、東京都内の1日当たりの新規感染者数が200人を下回ったことについて「東京都の新規感染者数は減少傾向が続いているが引き続き警戒が必要な状況だ。緊急事態宣言の解除は感染状況や医療提供体制の状況などを踏まえ、自治体とも緊密に連携しながら基本的対処方針を踏まえて政府として対応していく」と述べました。

また、大阪などが今月いっぱいでの宣言解除を国に要請する方針を示していることに関連し、加藤官房長官は「厚生労働省のアドバイザリーボードは、大阪府を含め新規感染者数の減少に伴う医療提供体制の負荷への影響については引き続き注視する必要があるとの分析・評価をしており、愛知県など中京圏もほぼ同様の評価だったと記憶している」と指摘しました。