宮城 大川小学校裁判 原告団報告“子どもの命守る取り組みを”

東日本大震災で多くの児童が犠牲になった宮城県石巻市の大川小学校をめぐる裁判について21日、原告団が仙台市で報告会を開き、事前の防災対策の重要性を指摘した判決を踏まえ、子どもの命を守る取り組みを進めるべきだと訴えました。

震災の津波で、児童と教職員合わせて84人が犠牲になった大川小学校をめぐり、児童23人の遺族が訴えた裁判はおととし10月、石巻市と宮城県に賠償を命じ、事前の防災対策の重要性を指摘した判決が確定しました。

震災の発生から10年を前に、仙台市で開かれた裁判の報告会には、会場とオンライン合わせておよそ200人が参加しました。

まず、原告団の共同代表で3年生だった長男を亡くした佐藤美広さんが「夢を持った子どもたちが大好きだった学校で亡くなりました。すばらしい判決だと言われる一方で、現場の教職員の負担が大きすぎるという声もある。裁判の意義を議論し、学校の防災対策につなげたい」とあいさつしました。

このあと、津波訴訟に詳しい東京大学大学院の米村滋人教授が講演し、避難場所や避難経路の設定など事前の対策を怠ったことに加え、教育委員会を含めた学校側の組織的な過失が認められたことが画期的な判決だったと指摘しました。

そのうえで、学校側だけでなく、地域と連携しながら防災対策を強化していくべきだと訴えました。

原告の1人で、5年生だった次女を亡くした紫桃隆洋さんは、「大川小学校での出来事や裁判について広く知ってもらい子ども一人ひとりの命をどう守るのか、考えるきっかけにしてほしい」と話していました。