東京 新型コロナ 17人死亡 272人感染確認 “減少鈍化”と指摘

東京都は21日、都内で新たに272人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。1日の感染の確認が500人を下回るのは15日連続ですが、都の担当者は「減少が鈍化していて、ここで油断するとリバウンドもあり得る」と話し、引き続き不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。

東京都は、21日、都内で新たに10歳未満から90代までの男女合わせて272人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

1日の感染の確認が500人を下回るのは15日連続です。

また300人を下回るのは今月15日以来です。

ただ、感染が確認された人の21日までの7日間の平均は前の週の89%余りとなる341.6人で、都が目安として示している7割以下を超えています。

目安を超えるのは4日連続で、担当者は「感染者の減少が鈍化していて、ここで油断するとリバウンドもあり得る」としたうえで、「減少には皆さんの努力が必要でまだ緊急事態宣言下であると認識してほしい。暖かくなり外出したくなると思うし、花見や歓送迎会の時期だが、我慢して不要不急の外出を控えてほしい」と呼びかけています。

年代別では
▽10歳未満が9人
▽10代が8人
▽20代が53人
▽30代が54人
▽40代が47人
▽50代が37人
▽60代が15人
▽70代が21人
▽80代が17人
▽90代が11人です。

21日の272人のうち
▽およそ48%の130人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、
▽残りのおよそ52%の142人はこれまでのところ感染経路がわかっていないということです。

濃厚接触者の内訳は
▽「家庭内」が最も多く71人
▽次いで「施設内」が36人
▽「職場内」が8人
▽「会食」が4人などとなっています。

このうち「施設内」では、12の医療機関で患者と職員合わせて18人、10の高齢者施設で利用者と職員合わせて14人の感染が確認されました。

都内で感染が確認されたのは合わせて10万9734人になりました。

また、21日時点で入院している人は20日より28人減って2035人でした。

「現在確保している病床に占める割合」は40.7%です。

このうち、都の基準で集計した21日時点の重症の患者は20日と同じ82人で、重症患者用の病床の24.8%を使用しています。

これまでに感染が確認された人のうち、自宅で療養している人は20日より82人減って933人でした。

都が確保したホテルなどで療養している人は20日より22人増えて464人で、医療機関に入院するか、ホテルや自宅で療養するか調整中の人は20日より4人減って720人でした。

また、都は、感染が確認された60代から90代の男女17人が死亡したことを明らかにしました。

17人のうち
▽8人は介護老人保健施設などの高齢者施設で
▽3人は入院していた医療機関で
▽3人は家庭内でそれぞれ感染したということです。

また、同じ介護老人保健施設に入所していた60代から90代の男女4人は家族の了解のもとで施設で療養中に亡くなったということです。

都内で自宅や入所する施設で療養中に死亡した「自宅療養中」の死者は合わせて36人になります。

これで都内で死亡した人は合わせて1265人になりました。

小池知事「まだ赤信号がともっている」

小池知事は記者団に対して、「天気もよく春めいてきたが、まだ『赤信号』がともっている。緊急事態宣言中であり緊急事態措置が行われている。今、赤信号をみんなで渡るとさらに不便な日々が続くだけだ。ここは渡らないように、改めて日々の行動を感染防止対策の基本に戻してほしい」と述べました。

また、「最近の傾向としては若い方が活発に行動している。もう一度、締め直すというか、改めてギアを上げないといけない段階にきていると思う。とても警戒している」と述べました。