陸上20キロ競歩 日本選手権 山西利和が大会新記録で2連覇

陸上20キロ競歩の日本選手権が神戸市で行われ、男子では東京オリンピックで金メダルが期待される山西利和選手が、1時間17分20秒の大会新記録で2連覇を果たしました。

20キロ競歩の日本選手権には東京オリンピックの代表に内定している男女5人の選手が出場しました。

このうち男子はおととしの世界選手権を制し東京オリンピックでも金メダルが期待される山西選手と高橋英輝選手、池田向希選手という代表内定の3人が終盤まで先頭集団で争いました。

そして、残り5キロをすぎ、ほぼ一定のペースで歩いていた山西選手に対して、ほかの2人が遅れ、そのまま山西選手が大きくリードを広げました。

山西選手は、1時間17分20秒のタイムでフィニッシュし、自己ベストには届きませんでしたが大会記録を6秒更新して2連覇を果たしました。

高橋選手が2位、池田選手が3位でした。

山西「これまでやってきたことが出せた」

山西利和選手はレース後の記者会見で「優勝という結果を出すことができ、ほっとしている。先頭集団をコントロールして勝つことがテーマだった。最後のスパートに持ち込むことなく勝てたので、これまでやってきたことが出せたと思う」と手応えを口にしました。

そのうえで、目標としていた世界最高タイムには届かなかったレース結果を踏まえ「さまざまなコンディションがそろわなければ世界記録に届かない。どんなコンディションでも世界記録に届く力をつけないといけない。オリンピックでの金メダルという目標は変わらないのでベースアップを図り、最後の勝負どころで勝ちきれる勝負強さをつけていかなければならない」と、ふだんどおりみずからを冷静に分析していました。

女子は藤井菜々子が優勝

一方、女子は代表に内定している藤井菜々子選手が、同じく内定の第一人者、岡田久美子選手との争いを制して、1時間30分45秒で初優勝し、岡田選手の大会7連覇を阻みました。

藤井「勝てたことはうれしいが満足していない」

藤井菜々子選手はレース後の記者会見で岡田久美子選手の7連覇を阻んで初優勝したことについて「勝てたことは素直にうれしい。ただ、満足はしていない。まだまだ一枚も二枚も岡田選手の方が上だと思う。きょうは喜んでいいがライバルとして練習パートナーとして、オリンピックでもいい勝負ができたらいいなと思う」と謙虚に話しました。

藤井選手にとって21日のレースはほぼ1年ぶりの実戦でこの1年を「鍛錬の年」と位置づけてきました。

藤井選手は「試合がないことで自分自身を振り返り分析することができたし、自分に向き合えることができた。オリンピックまでの5か月はギアチェンジをして計画をしっかり練り直し、オリンピックに向けて仕上げていきたい」と話していました。

岡田「強化してまた戻ってきたい」

一方、連覇が「6」で止まった岡田選手は「負けちゃいました。藤井さんは強かったです。きょうの負けをしっかり認めて見つめ直し、強化してまた戻ってきたいと思う」と話していました。

組織委の会長交代については

20キロ競歩の日本選手権、男子で優勝した山西利和選手は東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森前会長が女性蔑視と取れる発言で辞任し、橋本聖子氏が新会長に就任したことについて「前会長からあのような発言があったのは少し残念だった。時代にそぐわない発言だったのかなと思っている」と話しました。

そのうえで、橋本新会長に対する言及はなかったものの、今後の大会運営を念頭に「僕がオリンピックの『箱』について、とやかく言う立場ではないと思っている。アスリートはオリンピックのいわゆるソフト、中身を作っている立場で、その立場からすれば、一つ一つの競技会でそのスポーツをオリンピックの舞台で見たいと思わせるようなパフォーマンスを残していくしかないと思う」と話していました。

一方、女子で優勝した藤井菜々子選手は「この回答は控えたい」と話し言及しませんでした。