米 旅客機のエンジン燃え住宅地に部品落下 けが人の情報なし

アメリカ西部コロラド州で、飛行中の旅客機からエンジンの部品が複数、住宅地に落下しました。これまでのところけがをした人の情報はなく、NTSB=国家運輸安全委員会が事故の原因を調べています。

アメリカ西部コロラド州デンバーの近郊で20日、デンバー空港発ハワイ・ホノルル行きのユナイテッド航空の旅客機からエンジンの部品が複数、住宅地に落下しました。

乗客が機内から撮影した映像では、右翼部分とみられるエンジンの外側や先端の部品がなくなっていて、内部の骨組みが激しく燃えているのが確認できます。

また、エンジン内部の金属部品がカタカタと音をたて、小さな部品の一部が外れて飛び去っていく様子も写っています。
現地からの映像では、住宅の軒先にエンジンの先端部分とみられる巨大なリング状の部品が落ちているほか、住宅地にある運動場などにも破片が落下しているのが確認できます。

FAA=アメリカ連邦航空局によりますと、この旅客機はボーイング777ー200型機で、空港を離陸してまもなく機体右側のエンジンに異常が発生し、空港に引き返したということです。

現地の警察や航空会社などによりますと、旅客機は、すでに空港に戻っていて、240人余りの乗客乗員や住宅地の住民に、けがをした人はいないということです。

現地では、警察が部品が落下した場所の特定を進めていて、NTSB=国家運輸安全委員会が事故の原因を調べています。

専門家「エンジンが破損 かなり珍しい大きな事故」

日本航空の元安全推進本部長の酒井忠雄さんは、今回の事故について「飛行自体は片側のエンジンでも継続できるが、火災を起こしているので、かなりリスクがある状態だ。エンジンがここまで大きく破損するというのは、かなり珍しい大きな事故だと思う。あれだけ大きな物が地上に落下しているので、けが人がいなかったのであれば、本当に運がよかった」と指摘しています。

また、事故の要因について現時点で推測するのは難しいとしたうえで「最初に映像を見たときには、エンジン内部のファンブレードという金属製の羽根が折れて飛び、その結果、外側のカバーであるカウリングも破壊されて脱落したのかと思った。ただ、地上に落ちたカウリングの先端部分がきれいな状態なので、カウリングが先に壊れた可能性も考えられる」と指摘しています。

そのうえで「日本でも同系列のエンジンを使っている可能性があり、日本の航空会社も相当関心を持って情報収集していると思う。今後、アメリカの当局やメーカーが考えられる対応策を出してくると思うので、それを待つことになる」と話していました。