ロシア 3種類目の国内製コロナワクチン承認 海外への供給も

ロシア政府は、ロシア製としては3番目となる新型コロナウイルスのワクチンを承認し、今後海外への供給に一層力を入れるとみられます。

ロシアのミシュスチン首相は20日、政府内の会議で、ロシア科学アカデミーのチュマコフ記念研究開発センターが手がけた新型コロナウイルスのワクチンを承認したと明らかにしました。

ロシア製のワクチンとしては「スプートニクV」などに続いて3番目の承認となり、ミシュスチン首相はロシアは3種類の国産ワクチンを使うことができる唯一の国だとして、開発の成果を強調しました。

開発にあたった研究所の責任者は「世界市場に参入する計画だ」と述べ、今回の承認を受けてワクチンの海外への供給に一層力を入れるとみられます。

ロシアは世界に先駆けて開発に成功したとして「スプートニクV」を去年8月に承認し、すでに複数の国に供給していますが、臨床試験のデータの公開が不十分だという指摘が出ていました。

こうしたことから当局は、不安があるという人にも接種を受けてもらおうと、首都モスクワのデパートや劇場に複雑な手続きなしで接種できる会場を設けていて、オペラ劇場で接種を受けた50代の女性は「私は病院が嫌いなので劇場に来ました」と話していました。