被災した歴史資料の保全めぐりオンラインで全国集会

災害で被害を受けた歴史資料の保全を行っている全国各地の団体が20日、オンラインで集会を開き、まもなく発生から10年となる東日本大震災の被災地での保全技術の進展や活動の担い手の広がりなどが報告されました。

オンラインで各地をつないで行われた20日の集会には、地震や大雨などで被害を受けた歴史資料の保全にあたっている全国の30の団体などから、およそ230人が参加しました。

このうち宮城県からは東日本大震災の津波で水につかった資料、およそ10万点の保全に取り組んできた団体「宮城資料ネット」が発表し、団体の理事を務める東北大学の平川新名誉教授が「津波で汚れた資料の劣化を防ぐため、水で洗ったうえで冷凍し、真空状態の乾燥機にかけて元の状態に近づける手法が確立された」と報告しました。

また、宮城では多くのボランティアが参加するなど保全活動が一般の人々に広がりつつあると説明していました。

このほか、福島県の団体の研究者は、震災以降、自治体などとの連携を強化してきたことで、おととしの台風19号でも迅速な資料の救出につながったとして、連携の重要性を訴えていました。

「宮城資料ネット」の斎藤善之理事長は「震災後に各地で団体が立ち上がりさまざまな災害に対応してきた。歴史資料の重要性を今後も訴えていきたい」と話していました。