アメリカ アジア系移民をねらったと見られる暴力事件が深刻化

アメリカではことしに入って中国などアジア系住民をねらったと見られる暴力事件が深刻化していて、アメリカ議会はアジア系へのヘイトクライムを非難するとともに、早急な対策を求めています。

アメリカでは、先月、サンフランシスコの路上でタイから移住した84歳の男性が、若者から突然、体当たりされて、頭などを打って死亡し、今月にはニューヨークの路上で、アジア系の52歳の女性が男から突き飛ばされて大けがをするなどの事件が相次いでいます。

アジア系への差別を監視する団体によりますと、新型コロナウイルスの感染が広がった去年3月以降、全米での暴力や嫌がらせの報告が2800件を超え、ことしに入って暴力事件が深刻化していると指摘しています。
アメリカ議会は19日、ペロシ下院議長など与党・民主党の議員たちがオンライン上で記者会見し、一連の事件を非難したうえで事件の背景にトランプ前大統領の言動も要因の1つとなっているとの見方を示しました。

また、早急な対策の必要性を強調し、人種の偏見に基づくヘイトクライムをなくすべく全力をあげると訴えました。

さらに、野党・共和党の全国委員会のマクダニエル委員長も19日、声明を発表し、アジア系へのヘイトクライムを非難しました。
一連の事件を受けてサンフランシスコでは抗議デモや集会が開かれたほか、今週末にはニューヨークでもデモが行われる予定です。