変異ウイルス感染拡大 アマゾン抱える北部で深刻 ブラジル

南米ブラジルでは、ことしに入ってから新型コロナウイルスの感染拡大のペースが加速し、累計での感染者数は1000万人を超えました。特に、アマゾンの熱帯雨林がある北部の州では変異ウイルスの感染が急速に広がり、医療体制がひっ迫しています。

ブラジルでは18日、新型コロナの累計の感染者数が1000万人を超え、アメリカとインドに続いて世界で3番目に多くなっています。

ことしに入ってからは、1日の感染者数が連日のように5万人を超えるなど感染拡大のペースが去年7月のピーク時を上回り、特に、世界最大の熱帯雨林アマゾンを抱える北部の州での感染が深刻です。

このうちアマゾナス州では、人口100万当たりの死者が2400人を超え、世界的に見ても極めて高い水準となっています。

アマゾナス州では、イギリスや南アフリカで広がっているものとは異なる変異ウイルスの感染が拡大していて、多くの病院で酸素ボンベが慢性的に不足しているほか、入院できない患者をほかの都市に移送する事態となっています。

ブラジルでは、先月からワクチンの接種が始まりましたが、リオデジャネイロなど多くの都市でワクチンが不足し、接種の一時中断を余儀なくされていて、有効な対策が打てない状況が続いています。