ニホンライチョウ 中央アルプスから動物園に移し繁殖へ

絶滅のおそれがあるニホンライチョウについて、環境省は去年、中央アルプスに放したライチョウが順調に繁殖した場合、動物園に移して、さらに繁殖させる計画を進めることになりました。

国の特別天然記念物で、絶滅のおそれがあるニホンライチョウは、中央アルプスでは、およそ半世紀前に絶滅したとされていましたが、3年前、メス1羽の生息が確認され、環境省が復活に向けた取り組みを進めています。

19日は、今後の取り組みについて、専門家などによるオンラインでの話し合いが行われ、去年8月に中央アルプスに放したライチョウが順調に繁殖した場合、長野市の茶臼山動物園などに移し、繁殖を試みることが決まりました。

そして、動物園での繁殖が成功した場合は再び、中央アルプスに返して生息数の増加を目指すということです。

環境省によりますと、ライチョウは、生まれてすぐに母鳥の「盲腸ふん」を食べ、餌となる高山植物を消化する腸内の細菌などを受け継ぎますが、人工飼育で卵からふ化させて育てた場合は、細菌がないため、野生に戻すと餌を食べられずに死んでしまうということです。

このため、動物園での繁殖では、母鳥から細菌を受け継いだライチョウでひなを誕生させ、細菌を受け継がせていきたいとしています。

専門家の一人、中村浩志信州大学名誉教授は「ライチョウを動物園に移し、さらに野生に戻すというのは、難易度が高い計画で、成功すれば、中央アルプスでのライチョウ復活に向けて大きな弾みになる。ハードルは高いが挑戦したい」と話していました。