ルノー 去年の決算 過去最悪 約1兆円の最終赤字に

フランスの大手自動車メーカー、ルノーの去年の決算は、新型コロナウイルスの感染拡大による販売の落ち込みや、連合を組む日産自動車の業績悪化の影響で、過去最悪のおよそ1兆円の最終赤字になりました。

ルノーが19日に発表した去年の決算によりますと、売り上げは434億7400万ユーロ、日本円でおよそ5兆5000億円で、前年を21.7%下回りました。

最終的な損益は、80億800万ユーロ、日本円でおよそ1兆円の赤字となりました。

最終赤字は2年連続で、赤字額は過去最悪だということです。

これは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、ヨーロッパや中南米を中心に自動車の販売台数が大幅に落ち込み、前年に比べて79万台、率にして2割以上、減少したためです。

さらに、ルノーが大株主になっている日産の業績が悪化したことが、最終赤字を大きく拡大させる要因になりました。

ルノーは今後、コスト削減を進めるとともに、連合を組む日産や三菱自動車工業と連携し、需要の伸びが見込まれる電気自動車の分野を強化するなどして、経営を立て直したい考えです。

ただ、新型ウイルスの感染拡大の影響は当面続くと見込まれるうえ、世界的な半導体不足によって、自動車の生産が影響を受けていて、ことしも厳しい経営環境が続く見通しです。