“宣言”から6週間 人出・飲食店の来客数は?

緊急事態宣言が出されて首都圏の1都3県は6週間、そのほかの地域は5週間がたちました。

人出や飲食店の来客数、そして感染の広がりにはどのような変化があったのでしょうか。NHKでは、IT企業や疫学の専門家の協力を得てデータを分析しました。

人出の変化は

18日の主な地点の人出を先週までの4週間の平日の平均と比べると、ほとんどの地点で人出が増えていました。

NHKは、IT関連企業の「Agoop」が利用者の許可を得て個人が特定されない形で集めた携帯電話の位置情報のデータを使って、緊急事態宣言が出ている首都圏の1都3県、そして関西の3府県と愛知、岐阜、福岡の3県の主な地点の人の数を分析しました。

分析した時間は、
▼日中が午前6時から午後6時まで
▼夜間が午後6時から翌日の午前0時までです。

その結果、18日の人出はほとんどの地点で、先週までの4週間の平日の平均より増えていました。

前4週間平均との比較(日中)

まず日中は
▼千葉駅付近で36%増えたのをはじめ
▼岐阜駅付近で26%、
▼名古屋駅付近で23%、
▼神戸市の三ノ宮駅付近と博多駅付近で16%、
▼大阪梅田駅付近と京都駅付近で14%、
▼東京駅付近で8%、
▼横浜駅付近で5%、それぞれ増加しました。

一方、
▼大宮駅付近はマイナス7%、
▼渋谷スクランブル交差点付近はマイナス10%でした。

前4週間平均との比較(夜間)

また、これらの地点の夜間の人出はいずれも増加しました。

▼岐阜駅付近で50%、
▼博多駅付近で30%、
▼大宮駅付近で22%、
▼千葉駅付近と横浜駅付近で16%、
▼大阪梅田駅付近と名古屋駅付近で15%、
▼京都駅付近で14%、
▼東京駅付近で13%、
▼神戸市の三ノ宮駅付近で12%、
▼渋谷スクランブル交差点付近で7%、それぞれ増加しました。
一方、これらの地点の18日の人出は、去年出された1回目の宣言のときと比べると、多くの地点で2倍以上に増えています。

1回目の緊急事態宣言時の平均と比較(日中)

日中をみてみますと、
▼博多駅付近は212%の増加でおよそ3.1倍、
▼岐阜駅付近は197%の増加でおよそ3倍、
▼京都駅付近は186%の増加でおよそ2.9倍、
▼大阪梅田駅付近は177%の増加でおよそ2.8倍、
▼神戸市の三ノ宮駅付近は167%の増加でおよそ2.7倍、
▼名古屋駅付近は153%の増加でおよそ2.5倍でした。

また、
▼横浜駅付近は89%の増加、
▼千葉駅付近は81%の増加、
▼東京駅付近は71%の増加、
▼大宮駅付近は64%の増加、
▼渋谷スクランブル交差点付近は41%の増加でした。

1回目の緊急事態宣言時の平均と比較(夜間)

夜間をみてみますと、
▼博多駅付近は225%の増加でおよそ3.3倍、
▼大阪梅田駅付近は202%の増加、岐阜駅付近は201%の増加でおよそ3倍、
▼京都駅付近は180%の増加でおよそ2.8倍、
▼神戸市の三ノ宮駅付近は173%の増加でおよそ2.7倍、
▼名古屋駅付近は144%の増加でおよそ2.4倍、
▼横浜駅付近は109%の増加、渋谷スクランブル交差点付近は106%の増加でいずれもおよそ2.1倍、
▼大宮駅付近は102%の増加でおよそ2倍でした。

また、
▼東京駅付近は87%の増加、
▼千葉駅付近は61%の増加でした。

【首都圏1都3県】飲食店訪れた客 去年に比べて68%余減

緊急事態宣言が出ている首都圏の1都3県で、18日までの1週間に飲食店を訪れた客は去年に比べて68%余り減ったという民間の調査がまとまりました。

飲食店に予約や顧客管理のシステムを提供している東京のIT企業「トレタ」は、緊急事態宣言が出ている、首都圏の1都3県のおよそ3000の店舗の客数の変化を調べています。

来店客の減少率(首都圏1都3県)

18日までの1週間の来店客の数は、去年の同じ時期に比べて68.2%減りました。

緊急事態宣言が出されてから、来店客は6割から7割減った状況が続いています。

来店客の減少率(首都圏1都3県・時間帯別)

時間帯別に来客数を比較すると、
▼「午後5時から午後8時まで」は73.9%減り、
▼「午後8時から翌日の午前0時まで」は92.2%減りました。

一方、
▼「午前11時から午後5時まで」は31.4%減りました。

調査した会社では「宣言以降、夜間の来店客は去年より7割以上減った状態が続いている。例年ならば来月は送別会のシーズンだが予約はほとんど入っていない」と話しています。