広島県 住民など8000人規模の試験的なPCR検査 開始

新型コロナウイルスの感染が再び拡大した際に備え、広島県は広島市中区の住民などを対象にした8000人規模の試験的なPCR検査を19日から開始しました。

広島県の検査は、広島市中区の住民およそ6000人と中区で働くおよそ2000人が対象で、旧市民球場の跡地の検査会場は、車に乗ったまま検査を受けられる「ドライブスルー方式」のスペースと、歩いて来場した人が検査を受けるスペースの2つに分かれています。

訪れた人たちは体調などを問診票に記入し、その後、受け取った容器に、だ液を入れて提出していました。

検査を受けた69歳の男性は「症状はないが、念のために受けた。検査の流れはスムーズだった」と話していました。
検査会場の混雑を防ぐため、広島市中区にある16か所の薬局で容器や問診票などの検査キットを事前に受け取ることができます。

このうち、中区舟入本町の薬局では検査キットを受け取った住民が、薬局の担当者から検体となる、だ液を容器に入れる際の注意点や検体は検査会場に持っていく必要があることなどを教わっていました。

67歳の男性は「客と接する仕事なので検査を受けようと思った。丁寧に説明してもらえたので、安心して受けることができる」と話していました。

検査は原則、複数の検体を混ぜて分析を行う「プール方式」という手法がとられます。
広島県は当初、およそ70万人を対象にした大規模なPCR検査を行う予定でしたが、広島市内の感染状況が改善したことから実施を保留とし、今回の検査の目的は感染の急拡大に備えて迅速に対応できる体制を確認するためだとしています。