新型コロナ 発症から10日目以降 感染させたケースはまれ

新型コロナウイルスに感染した軽症や中等症の患者では、発症から10日目以降にまわりに感染させたケースはまれで、いったん陰性になった後で再び陽性となった場合に、感染させたケースはないとする、各国からの研究を分析した報告を国立感染症研究所がまとめました。

現在は発症してから10日間たち、症状が治まってから3日間たっていれば、陰性を確認しなくても退院できるとしていますが、軽症や中等症の患者では、これを満たせば感染させるリスクは低いとしています。

報告は、18日開かれた厚生労働省の専門家会合で示されました。

それによりますと、国立感染症研究所で各国からの研究を分析したところ、軽症や中等症の人から発症10日目以降に感染性のあるウイルスが検出されたというケースはほとんどなく、いったん陰性になって退院したあと、PCR検査などで再び陽性が確認された場合に、まわりに感染させたケースは、国内でも国外でも見つからなかったとしています。

現在の基準では、発症してから10日間たち、症状が治まってから3日間たっていれば、陰性を確認しなくても退院できるとしていますが、報告では軽症や中等症の患者については、これを満たせばまわりに感染させるリスクは低いとしています。

一方で、重症者では発症から15日程度まで、免疫不全の患者の場合はそれ以降も感染性のあるウイルスが排出される可能性があるとしたほか、変異ウイルスについては、さらに科学的な根拠が必要だとしています。