新型コロナワクチン 看護師対象のオンライン説明会 千葉

医療従事者を対象にした新型コロナウイルスのワクチンの接種が始まる中、看護師にワクチンの最新の知見を紹介し、理解を深めてもらおうというオンラインの説明会が開かれました。

この説明会は、看護師からワクチンの接種を受けたり接種業務に携わったりすることに不安の声が寄せられているとして、千葉県看護協会が開き、県内の病院で働く看護師ら1100人余りが参加しました。

ワクチンの最新の情報を発信する団体「CoVーNavi」の医師が講師を務め、このうち感染症が専門で千葉大学病院感染症内科の谷口俊文医師は、ワクチンの仕組みや効果に加えて、接種後の副反応について、アメリカでの臨床試験の結果など最新のデータを元に説明しました。

この中で谷口医師は、ワクチンの有効性や安全性は高く、発熱などの反応が起こることが予想されるが過度な心配はいらないと呼びかけました。

一方、「アナフィラキシー」と呼ばれる重いアレルギー反応が確認された例もわずかながらあるものの、接種会場で治療薬などを備えていれば適切な処置を行うことができると指摘していました。

参加した看護師の宮川瑞枝さんは「ワクチンの安全性について漠然とした不安がありましたが副反応の割合など具体的な話が聞けたのでモヤモヤが解消できました。患者さんにも安心して打ってほしいと自信を持って説明できそうです」と話していました。

千葉県看護協会の寺口惠子会長は「会員から先行接種への不安の声が出ていましたが、最新の情報に触れることで安心してワクチンを打ってほしいと思います」と話していました。

講演を行った谷口医師は、「きょうから医療者を対象とした接種が始まったが、新型コロナと闘うためにもワクチン接種は必須だ。講演を通して、正しい情報を知ってもらい1人でも多くの人に接種してもらいたい」と話していました。