新型コロナ ワクチン先行接種 きょう開始 安定的な確保が課題

新型コロナウイルスのワクチン接種は、17日から医療従事者を対象に始まります。政府は、今後安定的に確保できるようEUなどと交渉を続けるとともにワクチンの効果や副反応に関する情報をきめ細かく発信していく方針です。

新型コロナウイルスのワクチン接種は、17日から医療従事者およそ4万人を対象に先行して始まります。

河野規制改革担当大臣は「対策の『切り札』と言われるワクチンの接種が始まる。ベネフィットとリスクを正確に理解したうえで、多くの方に接種していただくことを期待したい」と述べました。

先行接種に続いて、政府は、およそ370万人と推計される医療従事者への接種を始める方針で、17日、各都道府県から対象者数の報告を受けて、週内にも配分するワクチンの量を決定することにしています。

そして、4月からは、65歳以上の高齢者およそ3600万人への接種を開始するとしていて、2か月と3週間で終える目標をもとに、各自治体に具体的な計画の策定を求めています。

ただ、接種のスケジュールをめぐっては、河野大臣が「高齢者の開始の日程などを伝えられないことをもどかしく思っている。迷惑をかけている部分は率直におわびしなければいけない」と述べていて、ワクチン輸出を許可制とするEU=ヨーロッパ連合から滞りなく発送されるかや、1つの容器から6回分取れる注射器の確保なども課題となります。

政府関係者は「医療従事者までは日程のめどがついているが、その後は見通せない」と話していて、政府は安定的にワクチンを確保できるようEUなどと交渉を続けることにしています。

また、より多くの人に接種してもらえるよう、先行接種の医療従事者2万人に対する健康調査の結果を踏まえて、効果や副反応に関する情報をきめ細かく発信していく方針です。