“ワクチン副反応” 300万人規模の接種後調査実施へ 厚労省

新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は、副反応の状況を調査するため、接種を受けた人を対象に300万人規模のアンケートを行うことを決めました。

ファイザーなどが開発したワクチンが、14日、承認されたことを受け、政府は、17日にも医療従事者への先行接種を始めたうえで、4月以降、高齢者などに接種の対象を広げていく方針です。

一般的にワクチンを接種すると腫れや痛みといった副反応が一定程度起きることから、厚生労働省は、新型コロナウイルスのワクチンの副反応について調べるため、4月以降、アンケートを行うことを決めました。

調査は、接種を受けた人から100万人を抽出してSNSで行われ、37度5分以上の発熱や、けん怠感、注射部位の腫れがないかなど、副反応の可能性があるさまざまな症状の有無を質問します。

集めたデータは厚生労働省の専門家会議に報告し、接種との関連がないか検証するということです。

日本が供給を受ける契約を結んでいるモデルナやアストラゼネカのワクチンについても、国内で承認されれば調査を行う方針で、調査対象は最大で延べ300万人に上る見通しです。

予防接種の実施に関するアメリカの諮問委員会によりますとファイザーなどが開発した新型コロナウイルスのワクチンを接種したおよそ99万7000人のうち1回目の接種では
▽接種部位の痛みを訴えた人が67.7%、
▽疲労が28.6%、
▽頭痛が25.6%、
▽筋肉痛が17.2%、
▽発熱が7.4%、
▽関節の痛みが7.1%、
▽悪寒と吐き気がそれぞれ7%、
▽腫れが6.8%で報告されました。

また重いアレルギー反応も報告されています。

接種が始まってから先月18日までにアメリカで行われた994万3247回の接種について調べた結果、50件で「アナフィラキシー」と呼ばれる重いアレルギー反応が確認されたということです。

20万回の接種につき1.0057件の割合で確認された計算になります。

症状が出た人の年齢は26歳から63歳で中央値は38.5歳、94%が女性でした。

また74%が接種から15分以内に、90%が30分以内に症状が出たとしています。

80%は、過去に薬や食べ物などでアレルギー反応が出た経験があったということです。