大阪 北区に本社がある大手医療機器メーカー「ニプロ」によりますと、先月末、6回の接種ができる特殊な注射器を増産するよう国から要請があったということです。
ニプロでは、別のワクチンの接種のため特殊な注射器を生産していましたが、要請を受けて、これまでのひと月に50万本ほどから、数百万本の規模に増産できるよう急ピッチで検討を進めているということです。
生産はタイにある工場で行われ、増産の体制が整って供給できるようになるには、4か月から5か月かかる見通しだということです。
ニプロの小林京悦常務取締役は「ここまで急激な需要の増加は経験がない。新型コロナの収束に向け、ワクチンは大きなステップになると思うので、医療機器メーカーとして、できることを一丸になって急ピッチで進めていきたい」と話していました。

ファイザーワクチン 6回接種可能な注射器の増産体制の整備急ぐ
アメリカの製薬大手・ファイザーが開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、1つの容器で想定していた6回の接種が、用意した注射器では5回しか接種できないことが明らかになり、大阪の大手医療機器メーカーでは、6回の接種ができる特殊な注射器の増産に向けて体制の整備を急いでいます。

むだを最小限に抑える 特殊な注射器

一般的な注射器と特殊な注射器の違いについて、大阪 北区に本社がある大手医療機器メーカー「ニプロ」の担当者に聞きました。
国内で一般的に流通している注射器と特殊な注射器で異なるのは、注射器の押し込む部分の先端の形です。
特殊な注射器は、突起状になっています。
オレンジジュースを注射器にいれて、構造の違いを確かめてみると、特殊な注射器は、突起状のゴムの部分が、液体を押し出すため、先端に液体はほとんど残っていません。
一方、一般的な注射器だと、液体を押し出しても先端部分にわずかに残っています。
このため、一般的な注射器でワクチンを吸い出していくと、6回目には容器の中に1回の接種に必要な量が残りません。
特殊な注射器は、このむだを最小限に抑え、限られたワクチンを多くの人に効率よく接種するのに役立つということです。
国内で一般的に流通している注射器と特殊な注射器で異なるのは、注射器の押し込む部分の先端の形です。
特殊な注射器は、突起状になっています。
オレンジジュースを注射器にいれて、構造の違いを確かめてみると、特殊な注射器は、突起状のゴムの部分が、液体を押し出すため、先端に液体はほとんど残っていません。
一方、一般的な注射器だと、液体を押し出しても先端部分にわずかに残っています。
このため、一般的な注射器でワクチンを吸い出していくと、6回目には容器の中に1回の接種に必要な量が残りません。
特殊な注射器は、このむだを最小限に抑え、限られたワクチンを多くの人に効率よく接種するのに役立つということです。