混雑の電車避け仕事しながら通勤「オフィスバス」実証実験開始

新型コロナウイルスの影響でバス会社の経営が厳しさを増す中、混雑した電車を避けて仕事をしながら通勤できる「オフィスバス」の需要を探る実証実験が東京と神奈川県で始まりました。

この「オフィスバス」は、私鉄大手の「東急」が4月28日までの平日に限って1日1往復、運行します。

ルートは、
▽朝が、午前8時20分に、横浜市港北区にある東急バスの新羽営業所を出発し、田園都市線の市が尾駅とたまプラーザ駅を経由して、渋谷駅と東京駅に向かいます。

▽夕方は、午後4時25分に東京駅を出て同じルートを戻ります。

15日は雨による渋滞で電車での移動に比べて、やや時間がかかりましたが、会社では、混雑する電車を避けて通勤したいという人の利用を想定しています。

車内には仕事をしながら移動できるように無料のWiーFiや、充電用のUSBケーブルの差し込み口が整備されています。

バスの利用には事前の予約が必要で、会社では実証実験の結果を踏まえて今後の運行を検討することにしています。

バスを利用した団体職員の女性は「快適に仕事ができ、あっという間に到着したと感じました」と話していました。

東急のMaaS戦略担当の豊田洋平さんは「新型コロナウイルスで厳しい状況をチャンスと捉え、さまざまな事業に挑戦したい」と話しています。

交通事業者の間では「JR東日本」が、東北新幹線の一部の車両をテレワーク専用の車両にする実証実験を行うなど、利用客が落ち込む中、新たな需要を取り込もうという試みが広がっています。