日経平均株価 3万円超え 1990年8月以来 30年6か月ぶり

週明けの15日の東京株式市場、日経平均株価は、先週末の終値に比べて500円以上値上がりし3万円の大台に乗りました。取り引き時間中としては1990年8月以来、30年6か月ぶりの高値です。

週明けの15日の東京株式市場、去年10月から12月までのGDP=国内総生産の伸び率が市場の予想を上回ったことを手がかりに、取り引き開始直後から買い注文が膨らみ、日経平均株価は3万円の大台に乗りました。

取り引き時間中としては、いわゆる「バブル景気」のさなかの1990年8月以来、30年6か月ぶりの高値です。

午後に入ってもアジア各地の市場が堅調なことなどから、一段と買い注文が増え、日経平均株価は500円以上、値上がりしました。

株価が上昇を続ける背景には、アメリカのバイデン政権が新型コロナウイルス対策として打ち出した200兆円規模の経済対策や、ワクチンの普及によって世界経済が回復に向かうことへの期待があります。

市場関係者は「投資家の期待が先行する形で株価の上昇傾向が続いている。バブル期とは経済状況があまりに違うため、上昇のペースが速すぎるのではないかと警戒する声も聞かれる」と話しています。

加藤官房長官「緊急事態宣言の影響を注視する必要」

加藤官房長官は、午前の記者会見で「株価の動向は、経済や企業の活動を背景にさまざまな要因によって市場において決まるものだ。現下の金融政策や財政政策は経済全体の下支えとなっていると考えられるが、株価の日々の動向についてはコメントは差し控えさせていただきたい」と述べました。

また「2020年通年の成長率はリーマンショック以来の大幅な落ち込みとなっており、わが国の経済は大変厳しい状況だ。去年の緊急事態宣言以降、景気の持ち直しの動きは続いているが、足元では感染状況や緊急事態宣言の発出の影響を注視する必要があると考えている」と述べました。

そのうえで「政府としては、重点的で効果的な支援策を講じることで事業や雇用、暮らしを守り、困難を抱えているかたがたをしっかり支えたい。総合経済対策や先般に成立した今年度の第3次補正予算を迅速かつ適切に執行し、残額2.7兆円の予備費の活用を含め、機動的に必要な対応を講じたい」と述べました。

トレーディングルームでは問い合わせ相次ぐ

日経平均株価が30年6か月ぶりに3万円台を回復し、東京都内の証券会社は投資家からの問い合わせに慌ただしく対応していました。

東京 中央区にある「東海東京証券」のトレーディングルームでは、午前9時半前に日経平均株価が3万台を回復すると、投資家から「今後の売買はどうなるか」といった問い合わせの電話が相次ぎ担当者が対応していました。

東海東京調査センターの鈴木誠一市場調査部長は「『ようやく大台3万円を突破した』という印象だ。コロナショックに対応するため世界的な金融緩和で市場に資金が入り、株高が進みやすくなっている。これまでのような急速な株価上昇がこのあとも続くというのは期待しすぎだが、方向性としては上向きのイメージが続くと考えている」と話していました。

街では「うれしいが違和感も」

日経平均株価が3万円を超えたことについて東京 八重洲の証券会社の前で聞きました。

このうち株式への投資を検討しているという60代の女性は「3万円を超えたのは驚きました。世の中は新型コロナウイルスで景気が低迷するなど大変な時期ですが、大変ではない人も多いのだと感じました。いまは株価が高いので値下がりしたところで株式を買いたいです」と話していました。

60代の個人投資家の男性は「投資家の立場からすると3万円を超えたのはうれしいです。日本経済の活性化につながってほしいと思います。ただ、個人消費がふるわないにもかかわらず株価が上昇するなど景気の実態とはかけ離れているので違和感も感じています」と話していました。

60代の会社経営の男性は「バブル期以来の3万円台だが、あくまで瞬間風速ではないか。景気はよくないので値上がり傾向が今後も続くかどうかは判断できない。ワクチンの接種が始まって以降に、株価がどう推移するのかを注視している」と話していました。