仏 シャルル・ドゴール空港の拡張計画中止 航空需要減少などで

フランスの空の玄関口、パリ近郊のシャルル・ドゴール空港の拡張計画について、フランス政府は、新型コロナウイルスの影響で航空需要が減少していることや、航空機による温室効果ガスの排出を削減する必要があることを受け、中止することを決めました。

パリ近郊のシャルル・ドゴール空港では、年間の受け入れ可能な利用者数を8000万人から1億2000万人に増やすため、2037年の完成をめどに、第4ターミナルを建設するなどの拡張工事を計画していました。

この計画について、フランス政府は11日、新型コロナウイルスの感染拡大で航空需要が大幅に減少していることや、航空機による温室効果ガスの排出を削減するため、中止することを決めました。

ポンピリ環境相は11日、地元紙のインタビューで「政府の環境政策にも激変期にある業界の要求にも合わない時代遅れの計画だ」と説明しています。

政府は、国が株式の多数を保有する空港の運営会社に対し、温室効果ガスの排出を削減しながら、地域のハブ空港として機能し続けるための新たな計画を策定するよう求めました。

フランス政府は国内の航空路線について、2時間半以内で到着できる鉄道路線が存在する場合は運航を認めないことを盛り込んだ法案を閣議決定するなど、航空機による温室効果ガスの排出削減に力を入れています。