ヨーロッパ29か国 ワクチン接種完了は人口の1.5% WHO

WHO=世界保健機関は、ヨーロッパ地域の29か国で新型コロナウイルスのワクチンの接種が始まっているものの、接種が完了した人はこれらの国の人口の1.5%にとどまっているとして、引き続き感染対策を徹底する必要性を訴えました。

WHOヨーロッパ地域事務局のクルーゲ事務局長は11日の記者会見で、ヨーロッパ地域の合わせて29か国で新型コロナウイルスのワクチンの接種が始まっているものの、これまでに接種が完了した人はこれらの国の人口の1.5%にとどまっていることを明らかにしました。

そのうえで、クルーゲ事務局長は「大多数のヨーロッパの国々はいまだに感染しやすい状況にある」と注意を呼びかけました。

さらに、ワクチンの接種が進んだとしても人々がワクチンの効果に過剰に期待することで対策を緩め感染が収まらなくなると懸念を示しました。

クルーゲ事務局長は「ワクチンは不可欠なものだが、現時点でパンデミックを封じ込めるには十分ではない。ワクチンは、ほかにもたくさんある感染対策のための道具の1つだ」と述べ、引き続き感染対策を徹底する必要性を訴えました。