ロシア 新型コロナワクチン製造へ日本と協力を進めたい意向

新型コロナウイルスのロシア製ワクチンについて、90%を超える有効性が示されたとする中間報告が、イギリスの医学雑誌に発表されたことを受け、ロシア側はワクチンの製造に向けて日本などとの協力を進めたい意向を示しています。

ロシアなど複数の国で接種が始まっている新型コロナウイルスのワクチン「スプートニクV」をめぐっては、開発したロシアの研究所による、最終段階の臨床試験で91.6%の有効性が示されたとする中間報告が、イギリスの医学雑誌「ランセット」に掲載されました。

これについてプーチン大統領は10日、政府内のオンライン会議で「われわれのワクチンの信頼性を高めた」と評価しました。

また、日本に駐在しているロシアのガルージン大使も、10日に放送された国営テレビのインタビューで「日本のパートナーがワクチンの製造面でわが国と協力する機会を十分に検討することを期待する」と述べ、ワクチンの製造に向けて日本との協力を進めたい意向を示しました。

ワクチンの海外への売り込みを担当しているロシア政府系のファンドによりますと、このワクチンの接種は南米や中東などで進んでいるほか、一部の国とは現地での製造に向けた協議も行われているということで、ロシア側は、イギリスの医学雑誌への掲載をきっかけに、各国への働きかけにいっそう力を入れています。