ブラジル サッカースタジアムがワクチン接種会場に

新型コロナウイルスに感染して亡くなった人が世界で2番目に多い南米のブラジルでは、全国のサッカースタジアムを会場としたワクチンの接種が始まり、国を挙げた接種が進められています。

ブラジルでは、新型コロナウイルスの感染者が累計で950万人を超えるなど、ことしに入り感染が再び拡大していて、死者は23万人余りと世界で2番目に多くなっています。

こうした中、ブラジルでは全国各地にあるサッカースタジアムや教会など大規模な施設を使ったドライブスルー形式のワクチン接種が今週から始まりました。

このうち最大都市サンパウロの、サッカーワールドカップの会場になったこともある大規模なスタジアムには、現時点で接種の対象となっている90歳以上の住民が次々と訪れていました。会場では1日あたり、1500人ほどに対応できるということです。

接種を受けた90歳の女性は「ワクチンを受けることができてとても幸せです。これからは前よりも自由に家族とも会えるようになります」と話していました。

ブラジル政府はことし中に2億人の人口の半数以上に接種したいとしていますが、現在認可され、使用できるめどがたっているワクチンは1000万回分程度で、必要な量を調達できるかが課題となっています。