中国 春節の大型連休始まる 新型コロナ対策で異例の連休に

中国では11日から旧正月の春節に合わせた大型連休が始まります。新型コロナウイルス対策として帰省や旅行の自粛などが呼びかけられていて、異例の連休になりそうです。

新年を旧暦で祝う中国では12日の春節に合わせて、11日から7日間の大型連休となります。

中国政府は感染の拡大を防ぐため、帰省や旅行の自粛を呼びかけるとともに、農村部などに帰省する人には事前のPCR検査を義務づけるなど厳しい対策をとっています。

政府の推計では春節前後の40日間に移動する人の数は延べ11億人余りと、感染が拡大する前の2年前と比べると6割以上減少すると見込まれています。

また海外への観光もほぼ停止した状態で、南部広東省の広州の空港では10日も、国際線のターミナルに利用客の姿は見られませんでした。

国営の中国中央テレビは都市部にとどまる出稼ぎ労働者が、農村部に残した子どもや両親とビデオ通話でやり取りする姿などを伝え、感染対策に協力するよう呼びかけています。

中国では先月、一時、感染者が増加しましたが、この1週間は海外から到着した人を除く国内での感染者は1日当たり10人を下回る日が続いています。

ただ、来月には最も重要な政治日程の1つである全人代=全国人民代表大会の開催が予定されていることもあって、中国政府は感染状況に神経をとがらせています。