ビール大手 サッポロHD 去年の決算 コロナ影響で22年ぶり赤字

ビールメーカー大手のサッポロホールディングスの去年1年間の決算は、新型コロナウイルスの影響によるビールの販売の減少や、系列のビアホールの売り上げの悪化などで、最終的な損益が160億円の赤字となりました。
年間の決算で最終赤字に陥るのは22年ぶりです。

サッポロホールディングスの去年1年間のグループ全体の決算は、売り上げが4347億円で前の年を11%下回り、最終的な損益は160億円の赤字となりました。

年間の決算で最終赤字となるのは、1998年以来22年ぶりです。

これは、新型コロナによる外出や宴会の自粛や、飲食店の営業時間短縮などで業務用ビールの販売が落ち込んだことや、系列のビアホールの業績が悪化したことなどによるものです。

グループの飲料メーカーの自動販売機での売り上げが落ち込んだことも影響しました。

会社では業績の悪化に伴い、不採算のビアホールの閉店や希望退職を募集するなどしてコストの削減を進め、ことし1年間の決算では、120億円の黒字を見込んでいます。

尾賀真城社長は、「緊急事態宣言の影響でことしも上半期の見通しは厳しいが、家庭向けの中には売れ行きが好調な商品もあり、年の後半には緩やかに回復すると考えている」と述べました。