子どもの15%以上 “うつ症状” 新型コロナによる心の影響調査

新型コロナウイルスの流行が子どもたちの心に与える影響について、国立成育医療研究センターのグループがアンケート調査を行ったところ、小学4年生以上の子どものおよそ15%以上で、うつの症状がみられたなどとする結果をまとめました。

この調査は国立成育医療研究センターのグループが、新型コロナウイルスによる心の影響を調べるためインターネットを通じて行っているもので、去年11月からおよそ1か月半の間に4600人余りの子どもや保護者が回答しました。

調査では小学4年生以上を対象に、子どものうつの症状を調べる尺度を使って、気分の落ち込みや物事への興味など、過去7日間の心の状態を質問しました。

その結果、
▽小学生の15%
▽中学生の24%
▽高校生の30%に、
中等度以上のうつの症状がみられたということです。

うつ症状の原因については検証できなかったということですが、調査を通じて新型コロナウイルスへの不安の声が寄せられているということで、グループでは新型コロナウイルスによる学校や生活の変化が影響している可能性があるとしています。
調査を行った国立成育医療研究センターの半谷まゆみ医師は「子どもは気分をうまく表現できないため、うつの症状が体の症状や不登校などの行動に現れてくる可能性がある。子どもの気持ちを否定せずに、場合によっては専門家に相談することも必要だ」と話していました。