広島県 コロナ大規模PCR検査 実施保留し部分試行で最終調整

広島県は、新型コロナウイルスの感染状況を確認するため広島市内で大規模なPCR検査を行う予定にしていましたが、市内の感染者が減っているとして実施を保留したうえで、部分的に試行する方向で最終調整に入りました。

広島県は、今月中旬から数週間にわたり、広島市内の特定の地域の住民とそこで働く人たちおよそ70万人を対象に集中的なPCR検査を行う予定で、先月下旬、基本計画案を発表しました。

ところが、広島市内の直近1週間の新規の感染者が県の警戒基準値を下回るなど新たな感染者が減っているほか、先の臨時県議会では検査の効果を疑問視する声が上がっていました。

こうした状況を踏まえ、広島県は大規模なPCR検査の実施を保留したうえで、今後、実施する場合に備えて広島市中区の一部の地域で試験的に行う方向で最終調整に入りました。

一部地域の住民については、今月19日から3日間、事前に予約した1日当たり2000人を対象に旧市民球場の跡地で車に乗ったまま受けられる「ドライブスルー方式」などで実施するほか、公募に応じた事業者については、今月24日から3日間、2000人を対象に事業所で検体を採取する方向で調整を進めているということです。

大規模なPCR検査をめぐっては、広島県の湯崎知事が9日午前の記者会見で、規模の縮小も含めさまざまな選択肢の中から判断する考えを示していました。