コロナワクチン 優先接種や実施体制の指針改定案 分科会に提示

新型コロナウイルスのワクチンについて、政府は、優先接種の対象や実施体制に関する指針をまとめ、優先接種の対象となる医療従事者などには、医師や救急隊員のほか、海上保安庁や自衛隊の職員も含むとしています。今月中旬にも始まる新型コロナウイルスのワクチン接種に向けて、政府は、9日開かれた分科会に優先接種や実施体制に関する指針の改定案を示しました。

改定案では、ワクチン接種の順位について、重症化リスクの大きさや医療提供体制の確保などの観点を踏まえながら、医療従事者などへの接種を優先し、次に高齢者、その次に高齢者以外で基礎疾患を有する者、および高齢者施設などの従事者に接種できるようにするとしています。

また、優先接種の対象となる医療従事者には、患者に頻繁に接する機会のある医師やそのほかの職員のほか、薬剤師や患者を搬送する救急隊員、それに海上保安庁や自衛隊の職員を含むとしています。

一方、妊婦の接種順位については、国内外の科学的知見を踏まえ検討を継続したうえで示すとしているほか、そのほかの人についても「ワクチンの供給量や地域の実情などを踏まえ、順次接種できるようにする」としています。

ワクチンの有効性や安全性をめぐっては接種の開始以降もデータの収集や分析を行い、有効性や安全性を十分に確保するとしていて、副反応が疑われる事象については専門家による評価により速やかに必要な安全対策を講じるとしています。