沖縄の観光地 那覇の公設市場 コロナ禍で「精肉の宅配」開始

新型コロナウイルスの影響で売り上げが落ち込んでいる沖縄有数の観光地、那覇市の公設市場で、商品の肉を無料で宅配するサービスが始まりました。

那覇市の「第一牧志公設市場」は肉や魚などを扱う80余りの店舗が軒を連ね、独特の品ぞろえが観光客を引き付けるほか、伝統行事の際には大勢の地元の人たちでにぎわいます。
ところが、新型コロナの影響で観光客が激減し、地元のお年寄りは外出を控える人も多く、売り上げが半減しているということです。

そこで、市場に入るおよそ10店舗の精肉店は商品の肉を無料で宅配するサービスに乗り出しました。

対象地域は那覇市内で、各店舗が電話を受けて自宅に配達するということです。

市場では密を避けたい消費者のニーズをつかみ、2月12日の旧正月に向けて沖縄の行事には欠かせない豚肉を中心に売り上げの回復を目指すとしています。
第一牧志公設市場の粟國智光組合長は「高齢者を中心に行きたくても行けないという声を聞くので、市場ならではの食材を宅配で味わってもらい、収束したらまた買い物に来てほしい」と話していました。

買い物に訪れた60代の女性は「車の運転ができないお年寄りもいるのでとてもいい取り組みだと思う」と話していました。