ロシア コロナ死者統計 対策本部と統計庁で3倍の差

ロシアの統計庁は去年、新型コロナウイルスに感染して死亡した人の数が、16万2000人以上にのぼったと発表しました。この死者数は、政府の対策本部が1月、発表したものと比べて3倍近く多く、ロシア政府の統計の取り方に疑問の声があがっています。

ロシアの統計庁は8日、去年1年間に新型コロナウイルスに感染して死亡した人の数が、16万2000人以上にのぼったと発表しました。

内訳は、▼新型ウイルスへの感染が主な原因で死亡した人が8万6000人、▼新型ウイルスが主な原因ではないものの感染して死亡した人が4万4000人などとなっています。

一方、ロシア政府の対策本部は、1月1日の時点で新型ウイルスに感染して死亡した人の数は5万7000人余りとしており、統計庁の発表は政府の対策本部と比べて3倍近く多くなっています。

ロシア政府の統計の取り方についてプーチン政権に批判的な地元の英字紙「モスクワタイムズ」は「主な死因が新型ウイルスへの感染ではない患者を統計上、無視している」と指摘するなど、疑問の声があがっています。