越前ガニ Go Toトラベル一時停止後に価格急落 長期化懸念 福井

福井県の冬の味覚「越前ガニ」の先月の取引価格は前の月の半値以下に急落しました。価格は乱高下していて、福井県は、Go Toトラベルの一時停止による影響は大きく、緊急事態宣言が長引けば影響が続くおそれがあると懸念しています。

「越前ガニ」のブランドで知られる福井県のズワイガニの取引価格は、今シーズン当初はGo Toトラベルで旅館や飲食店の需要が高まり、去年12月はオスで1キロ1万5796円と、前の年の同じ月より55%余り高くなりました。

ところが、12月末にGo Toトラベルが一時停止されたあとは急落し、先月は6648円と逆に前の年の同じ月より15%ほど安くなりました。

水揚げが最も多い越前町で7日に行われた競りでは、悪天候の影響もあって、平年並みの価格に戻りつつあるものの、去年12月の高値からは大幅に安い状態が続いているということです。

旅館にカニを卸している仲買人は「12月までは値段が高くて、1月、2月は品物が無くて、しかもコロナで大変です」と話していました。

越前町漁協の小倉孝義専務は「Go Toトラベルの一時中止で旅館などでカニがさばけず非常に苦労した。天候が悪く久しぶりの漁だったので、きょうは値段が例年ぐらいに戻っているが、緊急事態宣言の影響で価格がどうなるか非常に心配しています」と話しています。