オンラインライブ映像 無断公開や売買は法律違反のおそれ

新型コロナウイルスの影響で音楽などのライブ公演をオンライン配信する取り組みが広がる中、SNS上では、配信された映像の録画を無断で公開したり売買を呼びかけたりする投稿が相次いでいます。専門家は、配信映像の公開や売買は著作権法などに違反するおそれがあるとして、やめるよう呼びかけています。

新型コロナウイルスの影響で大規模なイベントの開催が制限されている状況を受け、音楽などのライブ公演の様子を自宅で楽しめるようにオンラインで有料配信する取り組みが広がっています。

こうした中、SNS上では配信された映像の録画を無断で公開したり、「画面録画お譲りします」や「1つ500円で買い取ります」などと売買や交換を呼びかけたりする投稿が相次いでいます。

著作権をめぐる法的な問題に詳しい福井健策弁護士によりますと、配信映像の公開や売買は、楽曲や映像を制作した人などが持つ「著作権」と、歌唱やダンスなどの実演が対象となる「著作隣接権」を侵害するおそれがあり、刑事罰の対象になるだけでなく民事上の責任を問われる可能性もあるということです。

さらに、コロナ禍でのライブ配信はアーティストたちの生活の糧になっているとして、収入を奪うことにつながる違法行為はやめるよう呼びかけています。

福井弁護士は「直接的な支援も大事だが、日々を彩ってくれる作品の作り手たちを守るんだという意識を持ち、作り手たちが困ることはやらないということも大事な支援だ」と話しています。

芸能事務所などもホームページで呼びかけ

配信された映像をSNSなどを通じて公開・売買することについては、芸能事務所などもやめるよう呼びかけています。

このうちEXILEなどが所属する「LDH JAPAN」は、公式ホームページに「大切なお願い」と題した文書を掲載し、オンラインライブの録画・撮影・録音や、映像や画像、音源をSNSに投稿したり交換・売買したりする行為は禁止していると明記しています。

また、ジャニーズ事務所も公式ホームページに文書を掲載し、「オンラインで配信している映像を録画・録音し、インターネット上で売買および再配信している事案を多数確認している」としたうえで、著作権を侵害する行為として禁じられており、今後、違反行為が確認された場合には事案に応じて厳しく対応するとしています。

このほか、シンガーソングライターのMACOさんが、配信ライブの画面を保存してインターネット上にアップロードすることなどをやめるよう呼びかける文書を公式ホームページに掲載するなど、アーティストからも違法行為をやめるよう求める声があがっています。