WHO事務局長「ワクチン接種始まっていない国は約130か国」

WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は、新型コロナウイルスのワクチンの接種が始まっていない国は世界でおよそ130か国にのぼるとして、接種が始まっている国に対して、自国の医療従事者や高齢者への接種が終わった場合は国際的な枠組みにワクチンを提供するよう呼びかけました。

WHOのテドロス事務局長は5日の定例の記者会見で、新型コロナウイルスのワクチンの接種は複数の国で始まっているものの、全体の4分の3を上回る量が10か国に集中していると指摘しました。

また、世界のおよそ130か国、25億人が1回もワクチンを接種していないとしています。

テドロス事務局長は「すべての政府は国民を守る義務があるが、自国の医療従事者や高齢者への接種を終えたら、他国にワクチンを供給することこそが自国民を守る最もよい方法だ」と述べ、世界的な感染拡大を収束させるために、途上国を含むすべての国の医療従事者や高齢者などリスクの高い人たちが優先的に接種を受けられるよう、国際的な枠組み「COVAXファシリティ」にワクチンを提供するよう呼びかけました。