ブラジル 偽の中国製ワクチン販売し金だまし取る事件相次ぐ

南米のブラジルでは、中国製の新型コロナウイルスのワクチンだとして、偽物をインターネット上で売って金をだまし取る詐欺事件が相次ぎ、当局が注意を呼びかけています。

感染者の累計が930万人と世界で3番目に多いブラジルでは、先月18日から全土で中国の製薬会社シノバックが開発したワクチンの接種が始まりました。

しかし、人口2億人以上に対して確保できているのは1000万回分程度で、十分な量を確保できるめどは立っていません。

こうした中ブラジルでは、インターネットを通じて中国製のワクチンだとして偽物を売って金をだまし取る詐欺事件が相次ぎ、薬事当局の国家衛生監督庁が警告を出す事態となっています。

偽ワクチンは10本入りで日本円で2000円ほどで売られているということで、国家衛生監督庁は「偽物の薬品は、取り返しのつかない健康被害を引き起こすおそれがあり、死に至ることさえある」として、注意を呼びかけています。

ワクチンの確保や接種が遅れている南米では、コロンビアなどほかの国でも偽ワクチンの詐欺事件が増えて社会問題となっています。